7/23/2008
何かのミスを発生させない、もしくはミスを発見し事故とならないようにするためにチェック等を行う作業手順があったとしましょう。
良く行われるのは、作業者とチェック者を設けて全チェックや抜き取りチェックを行うもの。場合によっては、チェックを機械に任せて、異常を検出したときのみ人的目視を入れるというようなものもあります。
現場のプロセスは、基本的にはミスが発生しないような構造を組むと思いますし、何かミスがあれば改善し、ミスが発生しないプロセスに組み替えたりして、いかに効率的に作業がまわるかということを第一目標としていると思います。
私は以前 (の会社で)、半導体製造ラインにおける検査装置のメーカーに勤務しており、装置を導入している顧客の工場が私のメインの仕事場でした。物を作る場合、”歩留まり” を非常に重要視しており、これ如何で黒字赤字が決まるというものです。かといって、チェックを怠って製品化 (もしくは後工程に流す) してしまうと、あとから回収したりしなければならなくなり、余計にコストがかかります。そのため、上流工程で致命的なエラーを的確に検知すること、また、そのエラーの分析と対策を早急に行えることというのが現場に求められる仕事です。多かれ少なかれエラー (製品上の欠陥) が発生するのが通常という感覚で、エラーが出ないと、検査機器が異常なのではないかと、再メンテナンスをしたりするということが当たり前でした。物を作るというのは、それだけシビアなものなのです。
さて、これが、もっと単純な大量の流れ作業だった場合はどうでしょうか?
工程は複雑ではなく、品質の問題はあまり発生しないものとします。例えば、割り箸を割り箸袋に入れたり、宛名を印刷して何かを発送したり、というような類です。
作業者の質にもよりますが、通常通り、黙々と作業を続けていれば何も問題が出ないため、「何か問題が発生する」ということは頭の片隅にも無いという状態が続き、「何か問題が発生しても何も感じない」 ということになってしまうのではないでしょうか?
そのような状態を避けるために、チェック機能を入れたとします。しかし、実際には単純作業であるがためにエラーが全く出ません。そして、いずれ、チェック機能も不要と感じるようになります。
さて、このことは良いことでしょうか?悪いことでしょうか?
エラー発生率が数万分の一であり、エラーが出ても大きな損失が無いというような場合、わざわざコストをかけてチェックをしなくてもいいという判断もでてきます。
私の考えは、「現場の担当者だけでは判断しない」ということです。現場の肌感覚は重要です。しかし、現場は熟練を重ねていけばいくほど、何事も単純であり、ミスなど発生しないと過信しがちになってしまします。製品やサービスのコスト、品質が引き起こす問題、経営資源、経営判断等、あらゆる視点と可能性を踏まえ判断すべきでしょう。それは当り前のことではありますが、ついつい基本的なことは忘れがちです。その前提に立って、1年に1回、見直す日を設定するというのも手法でしょう。
事務局長 久保田
P.S 本ブログも満1周年となりました。引き続き、よろしくお願いします。
7/18/2008
昔、某テレビ番組で「理論は経験の省略である」と仰っていた大学教授の発言がずっと頭の片隅にあります。
工学系の話だった (と記憶していますが、、) のですが、マネージメントについても当てはまる言葉です。
最近の情報セキュリティインシデントの傾向として、外部からの不正攻撃やウイルスによる情報流出よりも、内部からの漏えい (Winny や悪意ある持ち出し、紛失・置き忘れなどの社員のミス) が多くなっているといいます。これは、外部からのアタックは技術的な進歩でほとんど防ぐことが出来るようになった一方、内部からのものは人の管理を適切にしきれていない実状が露わになってきているということと考えられます。
マネージメントにおいてはいろいろな規格が存在します。ISO, JIS などで体系化されたものや、COPC, PMP など個別業務に当てはまるものなど、規格は多岐にわたります。しかし、規格をいくら読んでも、それを使いこなせなければ意味がありません。
実践していくことが経験であれば、そこから、どのように実践すれば成功するかという理論が生まれてきます。規格からはそういった理論は見えてきません。やはり、あくあまで自らが苦労して勝ち得るものなのだと思います。
規格は教科書ですが、教科書だけの勉強では実務では役に立ちません。いかに応用できるかということが、マネージメント側に求められる資質なのでしょう。
事務局長 久保田
7/8/2008
先般、改正が議決された特定電子メール法は、本年末ぐらいの施行が予定されているようです。 End User からの許諾無しでのプロモーショナルメールを送信できなくなるというもので、これにより未許諾広告メールをなくしたり、End User の不利益になるような Web 遷移を無くしたりするということが目的となります。
私の社内の仕事として、各種法令に準拠したビジネスドライブとなるよう指導していくということがあるのですが、そもそもその前に健全な法人としてのあるべき姿ということを良く考えるようにしています。最終的には法律というところで話をしなければならないのですが、法令抵触ギリギリのラインの話をするのではなく、「顧客がどう感じるか?」 ということを、まず話すようにしています。それを感じられないようであれば、顧客相手の仕事はできません。
法令を知らなくても、法令を確実に順守しているオペレーションというのが理想ですね。
事務局長 久保田